2019-03-16

 この度 文化庁より長官賞を頂くことになりました。式は3月18日
これは我が国文化の振興への貢献、その海外発信、国際文化交流の貢献に対してこの文化庁長官賞...とのことで(案内書による)全く名誉なことである。
考えてみれば ただ一筋、ピアノピアノという90年であったが結果として世の中のお役に立ててこんな嬉しいことがあるだろうかと、その日が近づくのをワクワクしながら待っている、この日頃である。
「ピアノを弾く」だの「音楽をする」などと昨日から今日へ、そしてそのように明日へと毎日を重ねていって、いつの間にか「芸術家」などと空恐ろしい言葉に近づいた私だが、今「エリーゼのために」に溢れるベートーヴェンの音楽語の深さ・広さ、あらためて世の中にこんな素晴らしいものがあったのだと、生きているよろこびを感じる毎日を過ごしている。だから私の音楽を聴いてくださった方々が「あの響き、今でも私の中で何かを話しかけているみた様…」などと褒めてくださると、私は文字通り天にも昇るほどうれしくなってしまうのだ。
「音楽には音しかない」そうだ。昨日から今日が来たように私は毎日毎日を積み重ねていこう。あの天才の音楽語の限りない美しさに近づくために...。音楽ってなんと素晴らしいものだろう。そして「人間」というものも!!!

室井 摩耶子

2 件のコメント:

  1. おめでとうございます。心からお慶び申し上げます。 ちょうど、先週、畑中良輔さんの本を図書館で手に取りましたら、室井先生のことがお写真入りで開催されているページに出会いました。
     明日の表彰式、重ねてお祝い申し上げます。

    返信削除
  2. 学生時代のレッスンが蘇ります。今、先生に教えていただいたベートーヴェンを大学受験の生徒に教えています。
    ベートーヴェンが何を伝えたいか? 当時の楽譜を見返すだけで伝わってきます。
    入学試験からもう27年が経ちますが、昨日のことのように先生の言葉が聞こえてきます。
    長官賞の受賞、おめでとうございます。

    返信削除